ロボットを運用現場の味方につけよう!RPAで自動化を検討する理由
最近、熱い注目を集めているのが、ロボットによる業務の自動化である「RPA」です。対応できる環境も広がっていることから、RPA関連のサービスも充実し、ITシステム運用の現場でも非常に役立つ即戦力として、盛り上がりを見せています。今回は、RPAの基本をおさらいしておきましょう。過去に導入を見送った企業の方も、改めて検討するきっかけになれば幸いです。
RPAとは
RPA(Robotic Process Automation)とは、アプリケーションやシステムを操作する上で、同じ作業を繰り返すような、定型業務を自動化するソフトウェアの総称です。人材不足が深刻化する中で、事務や総務、経理など、効率性が重視されるバックオフィス業務を自動化できるツールは、人に代わる新たな働き手として期待されています。
RPAでどんなことができるか
RPAの大きな特徴は、今、人間が使っているアプリケーションやシステムを、そのまま人間と同じ操作で自動化できるという点です。複数のアプリケーションを操作できるので、例えば、以下のような単純作業を淡々と処理できます。しかも、人間より圧倒的に速いスピードで処理でき、ミスもありません。これが、RPAが別名「デジタルレイバー(仮想労働者)」とも呼ばれる理由です。
- ブラウザを開いてイントラネットにログインして、必要な情報をコピーし、内容ごとに個別の100個のExcelドキュメントにペーストする。
- 任意のアプリケーションを起動し、あらかじめ決められたルールに基づいて、表示された内容ごとに合った内容を自動入力する。
- 出社前の毎朝7時に指定したアプリケーションを起動して、決められたメニューやボタン操作をし、出社後すぐに確認できる状態にしておく。
- 監視システムからのアラート通知を受けて、インシデントチケットを起票し、承認フローを回したあと、初期対応手順を実施する。
RPAのメリット
RPAのメリットはいくつもありますが、一つは、少ないリソースで自動化できることにあります。今まで、自動化した方がいいことはわかっていながら、わざわざそのためにシステム開発する人や予算を掛ける費用対効果や優先順位から、どうしても後回しにされてきた日常業務にも導入できます。また、単純な反復作業から解放された社員のモチベーション向上など、単なる業務効率化以外の効果も期待できます。
- GUI操作を自動化できる。
- 自動化することで、業務を効率化・省力化できる。
- 人力作業で起きるミスや作業効率の低下を回避できる。
- 人件費や残業代の削減が期待できる。
- 単純作業から解放された貴重なリソースを、より重要な業務に回せる。
- 高度なプログラムの知識がなくても、複数のアプリケーションを自動操作できる。
- 一定の機密性を持つ情報へのアクセスや処理をRPAに任せることで、情報セキュリティの強化にもつながる。
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RPAが注目されている背景
RPAに注目が集まっている理由の一つは、単純にRPAやAI技術が進化していることです。対応するアプリケーションやシステムが広がり続けています。
また、ここでも、深刻化する慢性的なIT人材不足が影響しています。「働き方改革」による、時間外労働の削減や残業規制が始まったことで、単純作業を自動化できるRPAに注目がより一層集まっています。国の「未来投資会議」でも、「スマート公共サービス」の一つとして「行政におけるAI・RPAの活用」が挙げられ、追い風になっています。
組織の規模を問わず、さまざまな業種で成功事例も報告されることで、今まで懐疑的だった中小規模の組織や、「ひとり情シス」で苦しむ現場からも、徐々に注目が集まっています。
未来投資会議 産官協議会
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/sankankyougikai/index.html
総務省|情報通信統計データベース|RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/02tsushin02_04000043.html
RPAはシステム運用の武器
このように、RPAはさまざまなアプリケーションを連携した自動処理が可能です。このメリットは、もちろんシステム運用の現場でも大いに役立ちます。手順書に従った提携作業などは、RPAの最も得意とするところ。RPAのトレンドはすでに、導入するかどうかから、導入した後どうやって具体的に活用していくかにシフトしています。わざわざ自動化のために開発するほどのリソースが割けない組織でも、積極的に検討することをお勧めします。
次回のエントリでは、同じ自動化であるExcelマクロとの違いや、AIとの関係、導入の注意点などを見ていきましょう。
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