システム運用のコスト削減(2)- コストを見直すポイントはココ

前回は、ITシステム運用に一定のコストが必要な理由や、高くなりがちなポイント、簡単には削減できないさまざまな事情や背景を説明しました。簡単にはコストカットできないのを承知の上で、それでも見直せるポイントがいくつかあります。今回はそれらについて考えてみましょう。

システム運用のコスト削減(1)- コストが掛かる理由はコレ
https://un4navi.com/efficiency/19020/

ITILの視点で、コストを「見える化」する

システム運用コストを見直す時に不可欠なのが、コストの「見える化」。ここで有効なのが、ITIL(アイティル)です。ビジネスの目的を達成するための、ITサービスの運用や管理の事例集(ベストプラクティス)です。ITILの視点でシステム全体を見直すことで、システムを運用・管理していくために必要な、労力と十分な品質、適切なコストとのバランスを把握できます。

サービス運用や管理の事例集 ITILについて知ろう(1)
https://un4navi.com/management/19007/

管理対象となるシステムやサーバを減らす

オンプレミスからクラウドサービスへ移行したり、仮想化で物理的なハードウェアの台数を減らし、管理が必要な対象を制限します。古いアーキテクチャのシステムを廃止して移行する先としても、クラウドサービスが選択肢となる例も一般的です。信頼性と堅牢性が高い外部の環境を利用すれば、自社にサーバ機器を置く必要がなく、合理的に運用できます。また、統合的に管理できるサービスを導入することで、複数の環境を横断した効果的な管理が可能です。

アウトソースできる作業は外部へ委託

BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)とも呼ばれますが、社内の各部門に担当者を置いて、外部の専門会社に企画や管理も含めてアウトソースする方法は一般的です。もちろん、ITシステム運用も外部委託が可能な業務です。例えば、監視や一次対応までを委託したり、二次対応を含むすべて任せるなど、社内外の環境に応じて検討します。システム運用をアウトソースすることで、人や時間、コストという貴重なリソースを本業に集中させ、より高いビジネスパフォーマンスの達成につながります。

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定期的にアウトソーシングを見直す

また、アウトソースは一度契約して終わりではなく、必要に応じて見直すことが重要です。利用するサービスの目的や成果、要求する品質など、ビジネスを取り巻く状況の変化に沿って、アップデートします。費用対効果の評価に基づいて見直した結果、委託先を再検討したり、アウトソースするよりも内製の方が効果が高ければ、社内で処理できるサービスやツールの導入を検討します。サービスを複数年契約したり、組織全体で一括導入、利用する範囲や頻度を再検討することで、コストも含めたスケールメリットを得るチャンスも生まれます。

マニュアルや手順書の適切な整備

問い合わせ対応に忙殺されることを回避するために、FAQを整備し、問合せ件数を抑制します。ナレッジやノウハウは効率的に共有することで、情報の属人化を避けることができ、担当者の教育学習機会にもなります。

貴重な知識を共有!ナレッジマネジメントはシステム運用にこそ不可欠
https://un4navi.com/efficiency/19011/

専門サービスで自動化・標準化

効率的にインシデントを管理できる、統合型の運用サービスは、最もコストパフォーマンスに優れた対策です。無駄なアラートをフィルタリングし、重要なアラートの情報だけを自動音声やメールで通知することで、限られた人材でも効率的に運用できます。また、ロボットを使った自動化により、属人化を避けると同時に、人件費を抑えることも可能です。

積極的な情報共有とコミュニケーションがカギ!

禅問答めいていますが、システム運用コストの見直しは、運用部門だけではできないことも、ご理解いただけたでしょうか。また、目的とすべきはコストの単なる削減ではなく、必要なコストは掛けた上で、無駄を徹底的に省く、コストの最適化のはずです。
情報システム部門の責任者など、担当者が強いリーダーシップを取って、トップダウンで改革していかなければ浸透しません。社内全体のビジネス戦略をベースに、運用に必要不可欠なコストと無駄なコストとを見極め、適切な部分にリソースを割り当てていく必要があります。
また、運用業務に関するコストの削減について、社内で議論する場を設けたり、勉強会を実施することも有効です。費用の管理や、障害を削減する方法について、特に、開発部署と十分にコミュニケーションを取ることは重要。開発の視点で運用業務を進め、全体のコストパフォーマンスを上げていくことは、DevOpsの考えそのものです。

開発と運用が相互協力するDevOps、運用も開発現場に積極参加!
https://un4navi.com/efficiency/19018/

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