システム運用のコスト削減(1)- コストが掛かる理由はコレ

開発と違い、組織にとっての利益を生み出さず、費用を使うだけの「コストセンター」だと誤解されるシステム運用の現場。しかし、組織が安定してビジネスを提供し続け、ユーザから支持を得るには、非常に重要な部署であることはいうまでもありません。とはいえ、経営者や管理職にとっては、できるだけコストを抑えたいのも、当然の経営判断です。
今回のエントリでは、そもそもITシステムの運用はなぜ費用が発生するのか?どこにコストが掛かると高くなるのか?どうして簡単にはコストカットできないのか、いろいろな課題を見てみましょう。

管理が必要なシステムの増加と、多様化・高度化

ITシステムがビジネスに不可欠になるにつれ、運用が必要な範囲が広がり続けています。クラウドサービスの需要も拡大を続け、複数のクラウドを組み合わせたり、オンプレミスと併用することも珍しくありません。パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレット、スマートデバイスなど、デバイスの種類や利用シーンも多種多様です。
そのため、委託先や窓口、担当者も複数になり、連携先やメーカーが多岐に渡ることも避けられません。さらに、分散しているにも関わらず統合管理できるツールがなく、互換性がない管理ツールが混在するなど、マネージメントコストが膨らんでいます。

厳しさを増している、セキュリティに対する要求

社会システムのIT化・グローバル化が進んだことで、コンプライアンスやガバナンス、CSR(企業の社会的責任)など多方面で、企業に要求されるセキュリティレベルが厳しさを増しています。サイバーアタックによって基幹業務が停止したり、企業の知的財産や顧客の個人情報が流出するリスクは、組織の存続にダイレクトに影響します。
ただし、リスク管理や再発防止などの具体的なセキュリティ対策をするには、組織にとって利益を生み出さない部門への投資が必要です。

<PR>システムは使って時間を経れば複雑化・老朽化するのは当たり前。人材を確保したり教育するのも厳しい現実。SaaS型の統合運用管理サービス「UOM」はそんな現場にオススメしたい、効率化の切り札!詳しくはこちら

システムの老朽化・複雑化

ITシステムが肥大し、複雑になれば、年数を経過した古いアーキテクチャの劣化は避けられません。更新や補修が必要にも関わらず、保守やサポートが切れてしまっているだけでなく、インシデントの発生件数が増えたり、深刻な障害として表面化します。長年の運用により、重複したり類似するシステムがそのまま放置されていたり、標準化されていないために、属人化していることもあります。
また、新しいシステムに移行する時には、新旧を完全に切り替えるにしても、並行稼働させながら徐々に移行を進めるにしても、オーバーヘッドは避けられません。

高いスキルを持つ運用担当者の確保・育成の難しさ

ITシステムに要求される運用品質が高度化しているため、高いスキルや豊富な経験を持つ人材の存在が不可欠です。しかし、現実には、IT人材全体が慢性的に不足しているため、優秀な人材ほど確保が難しくなっています。また、IT人材全体が高齢化している点も見逃せないリスクです。ノウハウや具体的な手順が標準化されていなければ、作業が属人化・ブラックボックス化してしまい、技術が十分に継承されません。
とはいえ、十分にスキルを持たない人材が作業すると、間違った操作によるミスも発生しやすくなり、エスカレーションの工数も増します。また、人が不足しているにも関わらず、同じようなレベルの人材しかいなければ、重複して余剰人材となる矛盾が生じます。
外部の組織へ業務委託すれば、その分コスト増に。十分な知識がなければ、見積価格が適正かどうか判断もできません。逆に、内製化したり情報子会社へ委託を模索しても、中途半端なコストダウンでは効果が限定的にならざるを得ません。

増える一方の、問い合わせや作業依頼への対応

ITシステムやデバイスが多様化していることにより、障害の原因を究明し、解決するまでに時間が掛かる傾向にあります。また、特定の業務アプリケーションが関係する問題のように、特殊性や専門性も要求されます。24時間365日、全世界からの問い合わせを処理しなければならないサービスもあります。問い合わせ対応のマニュアルを細かく整備し、ナレッジやノウハウを共有するコストも無視できません。
この他、開発費のコストダウンを迫られる中で、削られた費用の一部を運用業務で回収せざるを得ず、簡単にはコストを下げられないという、営業的な事情が影響を及ぼしている例も、決して珍しくはありません。「効率化してしまう」ことで利益まで下がってしまう事態は、売上を追求する組織のビジネスとしては受け入れられないため、ジレンマを抱えることになります。

必要なコストでも、抑えられるポイントはないのか?

今回は、システム運用コストが高くなる主な原因、システム運用のコストに影響する主なポイントについて説明しました。さらにこれらの点を踏まえて、次回のエントリでは、コストを見直せるポイントについて考えてみたいと思います。引き続きご覧ください。

システム運用のコスト削減(2)- コストを見直すポイントはココ
http://un4navi.com/efficiency/19021/

<PR>必要なコストまで削ってしまうと大惨事のリスクが高まりますが、それを回避するのがシステム運用の宿命。経験の浅い人材でも楽に運用できる、SaaS型の運用管理サービス「UOM」があります!詳しくはこちら

関連記事

∞∞∞∞∞∞∞ おすすめ記事 ∞∞∞∞∞∞

  1. ナレッジマネジメントはこうすれば必ず「失敗できる」!4つのポイント

    ナレッジマネジメントはこうすれば必ず「失敗できる」!4つのポイント

    ナレッジマネジメントとは、個々人が得た経験や知識を他者と共有する仕組みです。ITシステムに限った話で…
  2. システム運用担当者なら注目したい資格とは?-マネジャー編

    システム運用担当者なら注目したい資格とは?-マネジャー編

    今回は、システム運用業務に関わる資格を紹介します。 システム運用で、必須となる資格はありません。し…
  3. システム運用をアウトソーシングする?しない?チェックはココだ!

    システム運用をアウトソーシングする?しない?チェックはココだ!

    今、多くの企業でシステム運用が負担になっています。その理由は、「把握すべきITシステムの増加」や「シ…
  4. 過酷に思われがちな「ひとり情シス」による運用は、本当に不幸なのか?

    近年の業界ワードの一つが「ひとり情シス」。1人(または2~3人程度の少人数)で、システム運用を始めと…
  5. 覚えてしまえばすごく楽!Markdown記法を使ってみよう

    覚えてしまえばすごく楽!Markdown記法を使ってみよう

    Markdown(マークダウン)記法、使ってますか?「README.md」として見掛けたことがあるか…
ページ上部へ戻る