現場が疲弊する3つの脅威:もう一度システム運用を考える(1)

ビジネスモデル変革を通じ新たな価値創出を目指す、いわゆる「攻めのIT」が注目されています。しかし、その一方で、「守りのIT」の見直しは必要ないでしょうか?例えば、従来のシステム運用を見直すことによる業務効率化・コスト削減で「攻めのIT」の更なる推進が図れるかもしれません。ここではシステム運用で陥りがちな状況について紹介します。

増えるアラート ~そのアラート本当に必要?

まず、システム運用の典型的なフローとしては、監視システムによりサーバやプロセスの状態を常に把握し、サービスへ影響を及ぼす可能性があれば、いち早く関係者へ通知。通知後はビジネスへのインパクトが発生しないよう、または影響を最小限に抑えるべく迅速に回復する、というのが通例です。 

そのため、不要な通知や対応を避けるべく、監視設定は必要最低限に絞って行い、不要なアラートは監視システムで除外する、という方法もあるでしょう。 

しかし、運用現場の実態としては大量のアラート通知に溢れ、その都度、問題が無いことを確認してアラート対応を終える、そんな状況は見直しのポイントかもしれません。 

増える手順 ~手順はシステム運用の基本だけ

発生したアラートの多くは、事前に作成された手順書に基づいて対応するのが定石です。手順書によるアラート対応は属人化を防ぎ、誰が対応しても一定の品質を保つ効果があります。そのため、想定できるアラート対応を手順化するのはシステム運用の基本でもあります。 

とはいえ、手当たり次第に手順化し、を増やすのは考えもの。手順化する内容を吟味する必要があります。UnixプロセスやWindowsサービス起動、あるいは電話によるエスカレーションだけの手順なんて、存在したりしませんか?果たして、それらは本当に人手で行わなければならないものでしょうか?当たり前となっている手順書でも改めて見直してみる、より効率的なシステム運用が可能となることでしょう。

増える環境 ~増やすメリットもわかるけど

近年、クラウド利用の普及に伴い、機密情報を含むシステムは堅牢性が高いプライベートクラウド(またはオンプレミス)で構築し、公開情報を含むwebサーバ等は低価格なパブリッククラウドへ構築する、というハイブリッドクラウドが浸透しています。 

また、複数のクラウドサービスを組み合わせるマルチクラウドも着目されており、ITシステムが単一の環境に構築されることは少なくなりました。コスト最適化やリスク分散などの観点から、複数の環境にシステムを構築することは避けられないでしょう。 

しかし、システム運用の観点からすると環境が多岐にわたれば、その数に比例して操作手順も増えますし、日々更新される環境の学習コストも軽視できません。環境の相違はサイロ化を招き、属人化が蔓延、運用負担の増加、その結果業務の俊敏性が低下するといった事態に陥ります。システム運用者の本音を代弁するのなら、「環境は統一して欲しい…」その一言に尽きるのではないでしょうか。 

今回は、システム運用で陥りがちな増えるアラート/手順/環境」について紹介しましたいずれも、打開策を一から練るのは骨が折れますが、「IIJ統合運用管理サービス」では、そのヒントを提供しています。キーワードは「フィルタリング「自動オペレーション」、「統合的なユーザインタフェース」。次回記事では、詳細を解説していきます。 

 

関連記事

∞∞∞∞∞∞∞ おすすめ記事 ∞∞∞∞∞∞

  1. 仮想化サーバの運用(2)- デメリットや制限、導入前の注意点とは?

    前回の記事のように、仮想化にはさまざまなメリットがあり、システム運用の現場で抱える課題の解決につなが…
  2. システム運用担当者なら注目したい資格とは?-マネジャー編

    システム運用担当者なら注目したい資格とは?-マネジャー編

    今回は、システム運用業務に関わる資格を紹介します。 システム運用で、必須となる資格はありません。し…
  3. 正解がない運用設計という「思想」:現場のプロが語ってみる(2)

    IIJの福原です。まずは運用設計の概要だけでもお分かりいただけたでしょうか? 【前回記事】運用設計…
  4. 経営者に知ってもらいたい!売上げに直結しないセキュリティの重要性

    大規模なハッキングや情報漏洩が、ニュースになることも珍しくありません。サイバー攻撃によるインシデント…
  5. スピーディな開発でクラウドを便利に:現場のプロに聞いてみた(4)

    シンプルな機能がクラウドの付加価値:現場のプロに聞いてみた(5)

    Azure/GCP/AWSという、巨大かつ強力な機能を持つクラウドサービスとしての制約。ビジネス的に…
ページ上部へ戻る