過去を知って次の障害を回避!システム監視サービスを選ぶポイント
ITサービスのトラブルをいち早くチェックするために不可欠な、システム監視(サーバ監視)。起きた障害に対して迅速に対処するためだけでなく、起きる可能性がある障害を知り事前に回避策を取るための、ビジネスの生命線ともいえます。今回は、システム監視サービスの例と、選び方のポイントを見てみましょう。
システム運用の一部である監視とは?具体的に何を監視すべきか?
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起きた障害を知り、次に起きるのを回避
システム監視は、ただ漠然とモニタリングしていても意味はありません。アラートメールを、大量に受信してもそれだけでは、どれが緊急性や深刻度が高いかわからず、具体的な次のアクションにもつなげられないからです。
シンプルに、サービスへの負荷を例に考えてみましょう。一般的なビジネス系のシステムなら、平日のコアタイムの稼働がメインで、週末や連休、年末年始の負荷が低くなります。また、メーカーなら新製品の発表、販売系ならセールなど、特定の行事や定期的な業務イベントのタイミングによって負荷が増減します。これらは比較的予想が立てやすく、監視もパターン化できます。小規模な組織の社内システムであれば、システム運用担当者の負担も軽くて済みます。
一方、WebサイトやECサイト、モバイルアプリなど、B2BやB2Cのシステムでは、メディアで取り上げられて話題になったり、大規模な事件や事故の影響を受けて急激に負荷が増えることがあり、予想が立て辛い面があります。
過去のパターンから判断して異常値を検出しやすくしたり、急激な変化の兆候に早い段階で注目することは、システム全体の安定に欠かせません。これらの課題の解決に役立つのが、システム監視サービスです。
- オンプレミス以外に、複数のクラウドや仮想化環境など、監視する対象が多くなる。
- 通知があまりにも多いと、重要な通知を見落としてしまうので、効果的な通知が必要。
- 現場で使う人にとっては、機能と使いやすさ、カスタマイズの自由度も重要。
システム監視サービスの例
システム監視サービスにはさまざまな製品があり、監視できる対象や自由度など、それぞれに特徴があります。
Zabbixに代表されるオープンソースソフトウェアは、コスト面とカスタマイズの自由度が高いこと、情報が入手しやすい点などが魅力です。ただし、十分に使いこなすには一定の技術スキルが要求され、導入やサポート、運用などもすべて自社で処理しなければならなりません。
一方、商用製品もいろいろなサービスがあり、監視以外にもジョブ管理などシステム運用や保守の機能まで充実している製品もあります。
◯Zabbix(ザビックス)
多様な監視機能を持つ、オープンソースの監視サービスです。直感的な操作で、幅広い対象を監視し、グラフやレポートなどに出力が可能です。エンタープライズクラスの分散監視にも対応しています。
- カスタマイズの自由度が高く、コストも魅力的なオープンソース
- オンプレミスやクラウド、仮想アプライアンスなどにも対応
- 時系列で収集したデータを評価
- エージェントが、さまざまなプラットフォームに対応
- 直感的なWebインターフェイス
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◯PATROLCLARICE(パトロールクラリス)
サーバ監視やネットワーク監視の統合監視ソフトウェアです。監視できる対象の幅広さと、現場の担当者が本当に必要とする細かな機能、必要な機能だけ使える柔軟なライセンスなどが特徴です。
- エージェントのインストールが不要
- クラウドや仮想化マシンなど、監視機能が60種類以上と豊富
- スケジュール管理や可視化マップなど高度な機能
- 少ないリソースでも高い監視パフォーマンス
- 日本語環境に完全対応
◯AWS CloudWatch
AWSやオンプレミス、ハイブリッドクラウドなどにインストールした、アプリケーションやインフラなどのリソースに関するデータを、効率的に取得する管理サービスです。
- AWSだけを使う環境では最適、AWSのマネージドサービスに対応
- 追加された監視対象から通知が送られてくるPush型
- 従量制の料金体系で、初期費用や基本料金なし
- AWS以外の統合監視もCloudWatchAgentで
- 重要な通知をSlackやAmazon Chimeに送信するAWS Chatbot
システム監視サービスのチェックポイント
ビジネスのさまざまなシーンにITがさらに利用されるようになり、システム監視が必要な対象は、今後ますます増えていきます。オンプレミスやクラウド、仮想化環境など、広範囲かつ複雑になります。システム監視サービスを選択するときは、システム運用のトレンドを把握しながら、今、そして近い将来の自社のビジネスに何が最適か、さまざまな角度から検討して選びましょう。
- 監視の範囲を確認
ビジネスが拡大すれば、監視が必要な対象も広がるはず。サーバやネットワーク、インフラなどがどこまでなのか?必要な範囲を確認しましょう。監視専用の小さなアプリケーションであるエージェントのインストールが許可されているかなど、細かい点も必ず事前に確認を。 - 料金体系やライセンスを検討
初期設定費用や月額課金以外に、サーバの起動・停止時間による従量課金や、使う機能、ライセンス形態(無期限/年間)などで料金が変わります。バージョンアップ(メジャー/マイナー)や年間保守サポートが対象に含まれているか、なども要チェック。 - 機能とコスト、人材のバランスをチェック
ハイスペックすぎると使いこなせる人材が限られ、学習時間も掛かってしまいます。逆に機能が足りないと、後から追加コストになったり、カスタマイズの手間が増えます。全体のバランスを意識しましょう。 - アウトソーシングも含めて検討
監視は必要だが、人材がいない。複雑化して量も増えているサーバすべてを、担当していられない。サービスの固定化や属人化のリスクが気になる…そんな場合は、監視を含むシステム運用全体でアウトソースすることも、オプションとして検討してみましょう。
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