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RPAによる自動化はExcelマクロやAIとどう違う?導入の注意点は?

前回のエントリ「ロボットを味方につけよう!RPAで自動化を検討する理由」で、RPAが、アプリケーションやシステムを操作する上で、同じ作業を繰り返すような、定型業務を自動化するソフトウェアだということは説明しました。しかし、自動化ツールとしてすぐに思い浮かぶのは、Excelのマクロではないでしょうか。同じようなことができるのに、なぜ、わざわざRPAを導入するのか?また、RPAでやっていることはAIなのか?それらとの違いとは?

ロボットを運用現場の味方につけよう!RPAで自動化を検討する理由
https://un4navi.com/automation/19014/

RPAとExcelマクロはどう違う?

Excelのマクロでできることもありますが、RPAを使えば、処理できる業務の範囲がさらに広がります。

○マクロでもでできること

  • データ集計の自動化や作業の記録
  • Officeアプリケーション間の操作

○RPAでしかできないこと

  • 複数のアプリケーションをまたいだ操作
  • 高度なプログラミング知識なしでの作成や操作

RPAの3クラス

また、RPAはAIともよく比較されますが、RPAの中にAIも含まれていると考えられます。RPAは、人間が作ったルールに従って判断しますが、AIはシステムそのものが自分で判断する点が異なります。
RPAは、システムの自己学習機能や判断レベルによって、3つのクラスに分類できます。RPAは、3つに分けた一番初期の段階で、現時点では、一般に実用化されているのはRPAのレベルまでです。レベルが上がるごとに、より複雑な、人間に近い業務に対応できるようになり、将来が大きく期待されています。

レベル1:RPA

これまで人間が作業してきた単純作業を自動化します。処理エンジンに判断基準や対処などのルールを設定しますが、設定されていないイレギュラーには対応できません。

レベル2:EPA: Enhanced Process Automation

自由記述式の問い合わせなど、一部が定型ではない業務を自動化できます。RPAとAIの技術を用いることで、自然言語や画像、音声を解析できます。構造化されていないデータを収集することで、RPAがカバーできないイレギュラー処理にも対応します。

レベル3:CA:Cognitive Automation

ディープラーニング(深層学習)や自然言語処理など、高度な自律性を持つAIシステムで、ビッグデータ分析により自己学習して成長します。プロセスの分析や改善、外的条件にあわせたパラメータ設定、人間と近い水準の意思決定までが可能です。

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RPAの注意点

RPAを導入することで、大幅に業務が効率化できる業務もありますが、すべての業務に活かせる訳ではありません。

・RPAに向かない業務がある

仕事の手順が標準化されていない未知の業務や、コールセンターのような人でなければ即座に判断できない業務、紙とデータの両方が必要な業務などです。RPAの一部にOCRを組み込んで、スキャンデータの文字をある程度自動認識することは可能ですが、そこに書かれた内容を判断して選別するようなことはできません。

・メンテナンスが必要

システムやアプリケーションに変更が発生したとき、それに合わせてRPAのルールを更新する必要があります。エラーが起きて停止しない限り、参照先やデータが間違っていても、そのまま間違った通りの成果物としてできあがってしまうので、結局、何か別の仕組みで検証する手間が掛かります。

・人による操作に従う必要がある

RPAが自動処理に最適化されれているからこその注意点もあります。人の使い方に沿った処理ステップや速度で動いていたシステムに、RPAの能力が常に合うとは限らないのです。例えば、短時間に大量の処理を続けることで、一時的にネットワークに負荷が掛かり、画面遷移が完了して必要なデータが表示されないうちに、次の処理へ進んでしまってエラーになるようなこともあり得ます。処理落ちを避けるためには、どのような状況でも確実に動作するような「人間に合わせた」チューニングが必要です。

RPAは使い方の見極めが重要

RPAは、すべてを完全に自動化できる魔法のツールではありません。今はまだ、どこかのステップで人のチェックが欠かせない、あくまでも人をサポートする道具です。例えば、マクロで十分処理できている業務は、マクロをそのまま使った方がコストは安く済みます。そのため、導入コストが予想以上に掛かったり、一時的にせよ、むしろRPAの導入前よりも作業量が増えてしまうこともあります。メリットや注意点をチェックしながら費用対効果を検証し、RPAで自動化できるところ・する価値があるところを見極めて、それぞれの現場で最も効率的な使い方を模索していきましょう。

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