運用エンジニアを楽にする!構成管理ツールAnsibleを使おう

システム運用の業務では、同じような作業を繰り返すことがよくあります。例えば、データのバックアップや端末のセットアップ、仮想サーバの構築などです。大規模なシステムの場合、定型作業を永遠と繰り返すのは気が滅入りませんか?そんな場合に大変便利なのが、構成管理ツールAnsible(アンシブル)です。Ansibleを使えば、いろいろな作業が自動化できるので、無駄な反復作業から開放されます。システム運用エンジニアの強い味方を紹介します。

構成管理ツールAnsibleとは?

Ansibleは、ITインフラに対するさまざまな作業を自動化できる構成管理ツールです。オープンソースプロジェクトとして、Pythonで開発されています。無償で提供されているコミュニティ版と、RedHat社がサポートしているエンタープライズ版の2種類が存在します。

システム運用エンジニアは、システムを運用・保守するために、各種サーバに設定を追加・変更することもあります。Ansibleを使って、最初に設定する内容を定義しておけば、対象のサーバが何台に増えても、同じ設定を自動で反映できます。

Ansible is Simple IT Automation
https://www.ansible.com/

ITILの中心的プロセス、構成管理って?ITILの基本(2)
https://un4navi.com/management/19033/

Ansibleのメリットは運用エンジニアを救う!

Ansibleを使うと、以下のようなことが実現でき、労力や作業時間の削減、作業品質の安定化というメリットが得られます。自動化されているので、作業手順書を作成する必要もありません。大規模システムを扱っているシステム運用エンジニアにとっては、どれも非常に魅力的なメリットです。

  • さまざまなサーバ、ネットワーク機器などのインフラリソースに対する、設定作業の自動化
  • 正しく設定ができるか、テスト実行(Dry Run)が可能
  • 何度やっても同じ結果で繰り返し実行可能
  • 誰でも実行することができ、属人化を避けられる

エージェント要らずで同じ結果に!Ansibleの特徴

もし、大量のサーバをセットアップするのに、まずそれぞれにエージェントのインストールが必要なら、本末転倒ですよね。Ansibleはエージェントレスなので、管理対象のサーバにエージェントをいちいちインストールする必要がありません。Pythonが使えて、SSHの通信ができれば動作します。LinuxサーバにはSSHで、WindowsサーバにはWinRMで接続し、ネットワーク機器やクラウドリソースもSSHやAPIを使って接続できます。

また、Ansibleには冪等性(べきとうせい)という特徴があります。これは、『何度実行しても同じ結果になる』という性質のこと。必ず決まった結果になるので、ちょっとした環境差異があった場合でも気にする必要がないので、エンジニアとしては非常に助かります。

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Ansibleの構成要素

簡単ですが、Ansibleの構成要素についても触れておきましょう。

・インベントリ

管理対象ホストのホスト名を指定します。グループ化や、変数指定も可能です。

・Playbook

管理対象ホストの状態を定義した、YAML形式のファイルです。注意が必要な点としては、Playbookはあくまでも『状態を定義しているだけ』であって、『実際に設定する処理内容を記載したプログラムではない』ということです。そのため、何度繰り返し実行しても同じ状態になります。

・モジュール

Ansibleの機能単位です。モジュールは2,000以上あり、さまざまな種類が公開されています。モジュールを使うことで、パッケージのインストールやユーザの作成・削除といった処理を実行できます。

・ansible.cfg

Ansibleそのものの動作を決める設定ファイルです。インベントリファイルのパスの設定などを記載します。このファイルが存在しない場合は、デフォルトで動作します。

一度使ったら、Ansibleなしでは生きていけない!

大規模なシステムの場合、対象サーバが何十台、何百台となります。システム運用エンジニアは、その途方もない数のサーバに対して、同じ設定を繰り返さなければなりません。これは膨大な労力と時間を必要とします。

もちろん、作業には誰でも理解できるきちんと整備した作業手順書が不可欠です。ドキュメントを作成し、レビューを受け、修正を繰り返し、ここでも時間を要します。また作業に変更が発生した場合も、当然ドキュメントのメンテナンスが発生します。

さらに、人間が手作業で設定すると、どんなに単純でもミスの危険性が常にあります。しかし、本番環境に対する設定変更となると、ミスは許されません。複数のエンジニアで分担して作業する場合は、全員の認識や手順をしっかり合わせる必要があります。

構成管理ツールAnsibleを使えば、多くのインフラリソースに対する作業を自動化できます。労力・作業時間の削減、品質の安定、そして、属人化の回避と、複数の課題をまとめて解決できます。ITエンジニアの人材不足が叫ばれている今だからこそ、作業の自動化はとても重要です。Ansibleを使って、システム運用作業を効率化しましょう。

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