リモート時代のOJTとは?システム運用メンバーの教育を考える

リモート時代でもシステム運用メンバーの教育は必要です。教育なしでシステム運用に参加してもらうのは難しいので、できるだけ効率よく知識や経験を共有していく必要があります。
ただ、新人メンバーの場合はOJT教育が必要です。先輩などと一緒に、実際の現場で仕事をしながらシステム運用の基礎を学んでいく、従業員教育として一般的な手法です。リモートで面と向かって仕事することそのものが難しい世の中で、どのように新人OJT教育をしていくのか考えていきましょう。

システム運用メンバーの教育はOJTが大半

システム運用メンバーの教育にはいろいろな方法があります。社内外で研修を受けたり、テスト環境を構築して操作したり、選択肢は多いものの、多くの企業がOJT方式での教育を実施しています。確かにOJTは一般的ですが、一緒に仕事をするためには出社しなければならないので、リモートではなかなか難しい状況です。そのため、時代に合わせて方法を改善すべき時にきています。

リモート時代の新人メンバー教育

では、新しい教育法を確立するために、何をするべきでしょうか。リモート時代の新人メンバー教育には、3つのポイントがあります。

1.ドキュメントの充実

一般業務と同様にシステム運用も、ドキュメントを整備することは非常に重要な業務です。システム運用は定められた手順に沿って進めていくべきものなので、ドキュメント化されていなければ始まりません。しかしOJTでは、ドキュメント化されていない作業を、行き当たりばったりで指導するようなケースも見受けられます。これは本来避けなければならない状況です。
どのようなドキュメントを用意するべきかは、運用しているシステムやチームの体制によって異なります。皆さんの状況に沿って適切なドキュメントを用意するように意識しましょう。ドキュメントが不足していたり内容が古いと、新人教育以外にも悪影響が出てしまう可能性があります。
現場のエンジニアの中には、『どのようなドキュメントが必要か判断できない』『毎日忙しくてそれどころじゃない』という人もいるでしょう。このような場合は、専門家の助言を受けながら体系立てて考えていくことが大切です。特に、現在必要とされているのは「リモート時代のシステム運用に合った内容」のドキュメント。リモート時代に合わせ、情報の追加や編集が必要だという前提で、専門家の意見も踏まえながら整備していきましょう。それが結局は、OJTにもプラスになります。

2.声掛け体制の確立

ビデオ会議や運用メンバーのボイスチャットなどは、できれば常時接続しておきましょう。新人メンバーも含めて、雑談込みでコミュニケーションが取れる環境づくりが重要です。必要最小限のコミュニケーションに止めるのではなく、業務に差し支えない範囲で、会社にいる時のようなフランクなコミュニケーションを心掛けましょう。
ここでのポイントは、新人からもそれ以外の人からも、気軽に声掛けができる雰囲気と環境づくりです。先輩からの声掛けによるフォローはもちろん、新人からも質問しやすいような状況を整えます。折角ツールを導入しても、一方通行のコミュニケーションでは、このような体制を目指す意味が薄れてしまいます。
なお、セキュリティや組織文化などの環境によっては、どうしてもビデオ会議やボイスチャットの常時接続ができないない現場もあるでしょう。この時も、最低限、気軽に電話でやり取りできる体制を確立するように意識しましょう。

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3.文章表現力の強化

リモート時代に重要なスキルが、言語化や文章化です。電話以外のコミュニケーションツールは大半が文字でのやり取りなので、メッセージを確実に伝えられるスキルは、以前にも増して必要とされます。メールや報告書などの文章力はもちろん、ちょっとした連絡に利用するチャットツールでも、言語化は重要視されます。
とはいえ、言語化や文章化が苦手な社会人が多いのも現実です。特に若い世代の新人は、論理立てた言語化に慣れていない場合も多く、口頭でなければ何をいいたいのかわからないケースが多々あります。何度か会話をやり取りして、やっと意味が理解できる場合もあるほど。
加えて、リモートではそもそも認識の齟齬が生まれやすいものです。口頭でなければ伝わらないような内容を、文字で淡々と送りつけても、正しく理解してもらえないリスクは、出社して対面しているときよりも高くなります。
言語化や文章化に慣れていない新人には、意識的にそれらを強化してもらう必要があります。メールや報告書の文章に対して丁寧にフィードバックし、新人の成長を手助けしましょう。

指導者は運用面以外のサポートも意識

テレワークが広がって以降、ワークライフバランスが変化しています。新しい働き方は、必ずしもすべての現場や人にプラスにはならないこともわかってきました。そのため、新人の指導者は、マイナスの影響が出ていないか常に注意を払っておく必要があります。特に、意思疎通がまだ十分にできていないメンバーの場合は、より丁寧なサポートやケアが必要です。
例えば、前述のようなスムーズにいかないコミュニケーションや不規則で長い労働時間が、メンタルヘルスに悪影響を及ぼすこともあります。メンタルヘルスのケアや労働時間の管理は、指導者やマネージャの重要な役割です。影響を見える化するツールもあるので、システム運用の実務面以外のサポートも常に意識するようにしましょう。

人材不足はなかなか解消されない以上、今の体制で省力化を!

システム運用メンバーの人手不足は、これからも解消されないでしょう。そのため、今の体勢を活かして仕事をこなすしかありません。新人メンバーが加われば、現場の人手不足が多少なりとも解消します。しかし、人手が増えても教育ができなければ、むしろ手間だけが増える本末転倒です。このチャンスを最大限活かせるように、リモートでもOJTに近い教育ができるような体制を整えましょう。
まずはこの機会に、ドキュメントの有無をチェックしてみませんか。ドキュメントの整備は、新人教育に利用できるものはもちろん、社内での情報共有にも活用できます。必要に応じて、更新や修正しながら最新化していきましょう。

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