システム運用こそが組織存続の生命線!コロナ禍の運用を考える

この一年は、システム運用エンジニアの皆さんも、前例のない対応に追われ続けた日々だったことでしょう。1年前は、人事異動で担当者が変わるタイミングが、現場の混乱が続く時期と重なってしまいました。緊急業務が優先されたことで、きちんと引き継げなかった問題が再燃しているかもしれません。浮き彫りになった自社のシステム運用や保守の現状と未解決の課題、そして、新年度に何を注意すべきか、この機会に一緒に考えてみませんか?

コロナ時代のシステム運用ですべきこと!仕事の環境を振り返る
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デバイス管理やネットワーク対応が急務に!

真っ先に思い出すのは、社員がテレワークに使うデバイスの調達と管理が、非常に厳しかったこと。ビデオ会議用のWebカメラの入手もマスク並みに難しく、妥当な価格で供給が安定するまで時間が掛かりました。また、デバイスは何とか準備できたものの、『進学を控えた子供用に買っていたラップトップの方が、性能が上だった…』という、笑うに笑えない例も。

また、テレワーク用といっても、イヤフォンマイクや大画面ディスプレイなど、社員ごとに必要なデバイスに違いがありました。会社から手当が支給され、自分で好きなデバイスを買っていい場合でも、それをどう管理するかはまた別の話。また、労働環境が多様化している中で、正社員と契約社員、外部パートナーなどでテレワークの条件が違うこともあり、システム運用だけでなく、雇用や人事評価も絡む点は、今も課題となっています。

ソーシャルネットワーク上でたびたび悲鳴が上がっていたのは、ネットワークが遅すぎて、仕事に支障をきたしている人が多いこと。トラフィックが増大している上にVPNを使うとさらに遅くなり、ビデオ会議どころか、通常のメールや資料の閲覧、社内システムへすら満足にアクセスできないという声が上がりました。

衝撃的だったのは、スマホネイティブな若い世代のライフスタイル。社員が、自宅にラップトップやネットワークを持っていないことが判明した企業では、世代間の想定外の意識格差解消という、新たなタスクまで浮き彫りになりました。

増大し複雑化する日本のトラフィック:現場のプロに聞いてみた(7)
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ゼロトラストセキュリティも、さらに重要に!

社内のネットワークであっても、社外と同様にシビアな姿勢でリスクに注意するゼロトラストセキュリティ。これは、働く場所や働き方がさらに多元化・多様化したことで、さらに重要性が高まりました。

設定ミスや、マルウェア、spam、フィッシングなどで異常な通信が発生していないか?外部から業務システムへ遠隔ログインする際には、ゲートウェイによる監視が不可欠です。新しいネットワークデバイスの追加導入や、ソフトウェアのプロファイル更新など、新たな管理業務も発生しました。また、業務サービスやアプリケーションのログインには、シングルサインオン(SSO)が必須化され、2要素や2段階認証(2FA/2SA)、パスワードマネジャーの利用などと合わせて、認証に関する環境の再確認やリテラシーの再教育が急務でした。

仮想デスクトップ DaaS(Desktop as a Service)の利用も進みました。社内またはベンダーのデータセンターから転送される画面を利用することで、仕事の重要なデータをローカルストレージに保存させず、安全に管理する仕組みとして知られます。管理やコスト、セキュリティの点で大きなメリットがある一方、前述のトラフィックがネックになってしまった面も。

クラウド型デスクトップ仮想化 DaaSでリモートをセキュアに
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他方で、運用ポリシーの変更を迫られた組織もありました。例えば、塞いでいたUSBポートを開放せざるを得ず、個人のストレージや複合プリンターなど、何をどこまで許可すべきかの判断も迫られました。元々、BYOD(個人所有デバイスの業務利用を許可する制度 Bring Your Own Device)で運用していた組織も、使用範囲やリスク管理の再確認やアップデートが必要でした。

また、家庭ならではの盲点として、ビデオ会議の音声にスマートスピーカーが反応してしまうような、未知のリスクも発生しました。通常の業務では許可されていないチャットやメッセンジャーなどをメンバーが勝手に使い、管理できないシャドーIT化する事例も報告されています。

都市部では、職場や家庭とはまた別の仕事場として、コワーキングスペースの人気も高まりました。一般的な施設に限らず、鉄道の駅周辺やビジネスホテルなどでも、サービス提供する施設が増え、完全無人で利用できる場所も増加中です。ただしここも、Wi-Fiの速度やセキュリティの詳細がわからず、無条件では使えないということも徐々にわかってきました。

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とにかくシステム運用の仕事が爆増しました。テレワーク最大の課題が、他者とのコミュニケーションであるにも関わらず、担当者にはその余裕がありません。これから先も同じようなハードな状況が続くと、エンジニアは身が持ちません。システム全体のパフォーマンスが可視化されることは重要ですが、その結果をすべて人の力で判断して処理するのは不可能です。

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コロナ禍で顕在化したシステム運用の課題に、どう対処するか?

システム運用の現場では、元々、リモートが幅広く使われていたこともあり、アウトソース業務を受託している仕事先の現地へ直行直帰したり、顧客のシステムを勤務先や出先から管理することも珍しくありませんでした。しかし、特定の環境や場所、人でなければ対応できない業務は、いざという時にリスク化します。

これらの課題は、コロナ禍で急に沸き起こったわけではなく、従来からずっと潜在的にあった問題であり、偶然、顕在化しただけです。前述のような、いくつもの大きな変化は、結局、すべてがシステム運用にも深く関係します。さらに、すべての企業で、コロナ禍への対策に余分なコストが掛かったり、売上が落ちている中、システム運用もさらなるコストダウンが必要なのは避けられません。しかし、どうしても削れない・削ってはいけない業務はなくせません。

この矛盾を解決するには、「人でなければ」「その場にいかなければ」できないシステム運用業務を、徹底的に見直して合理化することが最適解です。監視サービスから来るアラートは、本当に必要な通知だけにフィルタリングしたり、重要なインシデントは、自動電話やSMSで見逃さず、確実に担当者を割り振る。また、自動的にチケットを起票して、解決までのログを管理し、次の障害に備える。統合型でシステム運用に特化したSaaSを導入することは、ビジネスと組織、人材を守る有効な対策です。

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新年度になったからといって、目指すべきことは変わらない!

従来、ビジネスシーンで「ワクチン」という単語が出てくれば、セキュリティツールの話でしたが、今はまったく状況が変わりました。これから先は、ワクチン摂取が徐々に進み、少しでも社会が落ち着きを取り戻せることを願うばかりです。しかし、変異株の蔓延や重症化、緊急事態宣言の解除や年度替わりの人の移動に伴う感染者の増加、そして次の秋冬に掛けての感染の波も心配されています。まったく予断を許さない緊張した状況は、しばらく続きそうです。

現代は、VUCAの時代だといわれています。Volatility(変動性)、 Uncertainty(不確実性)、 Complexity(複雑性)、 Ambiguity(曖昧性)から取られた頭文字が示するように、変化が激しく、構造も複雑で高速な上に、先行きが不透明です。ある意味、そのVUCAの象徴が、新型コロナウイルスのパンデミックだと考えることもできます。

企業のサービスや商品は、移動・接触・対面から、リモート・非接触・xR(VRやARなどの総称)を模索する段階に入りました。また、高度なIT化や少子高齢化による労働生産人口の減少、地方経済の縮小などは、ウイルスの感染に関係なく今後も進みます。システムもそれに合わせて変化していくため、システム運用として取り組むべきことは自然と見えてくるはず。貴重な人的リソースを最大限に活かすには、システム運用を自動化して属人化を廃し、内部に抱える必要がない作業はアウトソースして、確実に来る次の変化にもしっかりと対応しましょう。

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